工場経営で社長の抱え込みはNG!経営が上手な町工場の共通点とは?

町工場の経営者の方で、会社の経営から営業・生産管理・仕入まであらゆる業務をご自身で抱え込んでいたら、それは工場経営において黄色信号で、いつかご自身にも会社にも限界が来てしまいます。

人手が足りない、できる人材が社内いない、誰かがやらないといけないという理由から町工場の経営者の方は業務を抱え込むを得ない状況に陥っていますが、その状態は経営の形としてNGです。

経営が上手な町工場では共通して、「社長が業務を抱え込まず、外部に任せて、自分が本当に取り組みたいことに注力」しておられます。

不要な人間関係も苦手なことに取り組むことも社長が抱え込むのではなく、「手放す」ことが重要なのです。

ここでは工場経営で社長の抱え込みがNGである理由と経営が上手な町工場の共通点を解説します。

目次

工場経営に悩む経営者の共通点

工場経営に悩む町工場の方には共通点があり、「本当は取り組みたいことがある」のに仕事の抱え込みや人間関係の対処などで思うように自分がやりたいことに取り組めていないのです。

「本当はこういうことがしたい」「これに取り組みたいけど、時間を捻出できない」このような悩みを抱えている方が多くいらっしゃいます。

ここでは工場経営に悩む経営者の共通点を解説します。

社長が業務を抱え込んでいる

多くの町工場の経営者は経営以外の営業から工場管理、納期管理、人材管理など社内の業務の全てを抱え込む形になっています。

抱え込む理由は複数ありますが、大半の理由が「人材不足」ですが、中には人材はいるが「仕事を任せると負担で辞めてしまう」という理由で経営者自らが大半の業務を抱えているのです。

本来、経営者は新しい取り組みや改善などのアイディアを出すないしは社長しか取り組めない領域に取り組むべきですが、社内にできる人がいないためにしょうがなく対応をしています。

「やりたいことがたくさんあるけど、手が回らない」が続いてしまい、いつまで経っても会社に変化が起こらないという事態に陥るのです。

本来は常に会社に変化を起こして、世の中の変化に対応すべきところ、既存業務をこなすことで1日が終わり、いつまでも世の中に変化についていけなくなってしまっています。

従業員の人間関係に悩んでいる

社内で働いてくれる従業員同士の人間関係で悩む町工場の経営者様は、お客様に時間を使うのでなく、社内の人間関係の調整に時間を費やしています。

働いてくれる従業員の人間関係で前向きでなく後ろ向きな対応に時間を使うことが極めて多くなっているのが町工場の共通の悩みで、経営者は人間関係への対応にパワーを注いでしまっているのです。

町工場の中には「ロボットが問題なく仕事してくれるなら直ぐにでも買う」と、こぼされるほど人間関係に時間と労力をかけておられる方が多いはずです。

町工場は仕事の性質上、作業者である従業員の力に依存する面がありますが、そのため従業員同士の人間関係に亀裂や問題が生じると社内全体に波及するため、大きな悩みの種となっています。

仮に社内を変えるために従業員へ依頼をすると、「なんで私だけ」「帰るのが遅くなる」など後ろ向きな状態になってしまうので、それなら自分で全部やったほうが早いとなり、業務を抱える原因にもなります。

本来は社員全員で会社を変えていく、大きくするところ、経営者が前を向いても他の従業員が全く別の方向で関係のない人間関係に問題を生み、その問題が経営者の足枷になってしまうのが実情です。

我慢ばかりしている

経営に悩む町工場の経営者は常に我慢ばかりしながら経営をしているはずです。

従業員にしっかりとお給料を払って、少しでも働きやすい環境を作っても以下のような状況になってしまいがちです。

  • 給料が安い、仕事が大変、残業が多いなどの文句
  • 仕事でのミス、業務怠慢を起こしても知らんぷり
  • 社長が1人徹夜で見積や製品制作を終わらせる

Twitterでは町工場の経営者様が社内では言えない悩みをこぼされているツイートを見かけますが、本当に町工場の経営者様は我慢ばかりされているのだと感じます。

従業員が休みの土日も工場で納期に間に合わせるために加工を休み返上で行う、本当は会社を変えるためにやりたいことがあるのに他の仕事で時間を取られ、何1つとして進まず、我慢ばかりの仕事をしてないでしょうか。

経営者である以上、ある程度の無茶や頑張りは必要不可欠ですが、現場が高齢の人ばかりだから「いかに楽をさせるか」を考えるばかり、その負担を我慢して背負うのは間違っています。

我慢することが悪いわけではありませんが、本当にやりたいこと、挑戦したいことに手をつけず、目を背けて経営者が我慢をして1人で抱え込んでいてはいつまでも会社に変化は訪れません。

工場経営が上手な経営者の共通点

工場経営が上手な経営者様は自らが抱え込まないことを第1に考え、いかに社内の人間関係や余計な仕事の抱え込みをせずに新しい変化のアイディアを生み出せるかに注力されています。

本当に経営が上手くいっている経営者の方は会社の中で仕事を抱え込まず、常に新しいアイディアを生み出し、従業員が負担なく取り組める方法を作り出しているのです。

ここでは工場経営が上手な経営者様の共通点を解説します。

苦手なことは外部に丸投げ

工場の経営が上手くいく経営者の方は自社に得意な人がいない領域の苦手な仕事は全て外部のプロに依頼をして解決することに徹底しています。

以下の業務は町工場の方が共通して苦手な業務の一部です。

  1. 新規営業活動
  2. 補助金申請
  3. デジタル化

これらの仕事は苦手だからといって「やらなくていい仕事」ではなく、むしろ「積極的に取り組むべき仕事」ですが、社内でできる人材がいないため、手を出さずにいる町工場が非常に多いですが、経営が上手くいっている町工場は違います

自社ができない、苦手な業務は抱え込んで手を止めるのでなく、外部のプロに依頼することで成果を出しつつ、社内に負担を出さない取り組みを行なっているのです。

苦手な仕事に取り組むメリットは2つ「成果が出るまで時間がかかる」「対応する人材に負担がかかる」で社内にノウハウも知見もある人材もいないので、一向に進むことはありません。

しかし、外部のプロに依頼してしまえば、専門知識を持ったプロが実現したい成果に向けて活動をしてくれるので、抱え込むことをせずに新しい成果を生み出せるのです。

  1. 新規営業活動→苦手な営業を外部に任せて、自分たちは動かずに新規顧客や仕事を増やす
  2. 補助金申請→よくわからない補助金申請を外部に任せて、自分たちは動かずに新規設備を導入する
  3. デジタル化→自分たちが1から調べて、勉強しなくても仕事の効率化を実現する

「苦手なことでも自社でやらないといけない」というルールはなく、経営が上手くいっている町工場は苦手なことを外部のプロに任せて効率的に成果を生み出しているのです。

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自分がいなくても仕事が回る仕組み

経営が上手くいってる町工場は社長がいなくても、仕事が回る仕組み作りに力を注いでいます。

「社長がいないからわからない」「帰ってこないと見積できない」という言葉はよく聞きますが、経営に悩みがない町工場ではこんなことは絶対に起こらない仕組みになっています。

この仕組みは高価なシステムを入れるなどの安易な方法ではなく、無料ツールや仕事の仕方を工夫し、改善することで社長がいなくても誰でも仕事ができる環境を作っているからです。

経営が上手くいく町工場の社長は自分が現場に入らなくても、従業員だけで仕事を完結できる仕組みを最重要ししています。

経営が苦しい町工場では社長が新規顧客への提案や展示会、打ち合わせなどで工場を開けると、社内で仕事が進まず、社長の携帯が鳴りっぱなしで外出がなかなかできないなんてことが起きますが、経営が上手くいく工場では起こり得ません。

社長が現場にかかりきりになるということは会社に変化を起こすチャンスがなくなっていることと同じであり、社長が現場に入り続ける限り、町工場の経営に変化は起きません。

いかに自分が入らなくてもいい環境とするかが町工場の経営を左右するポイントです。

アイディアを形にしてくれる存在がいる

次々と新しい変化や改革を生み出し上手くいく町工場には経営者のアイディアをすぐに形にしてくれる存在となるパートナーが存在します。

経営に悩む町工場は「こんなことやりたい」「これは会社にプラスになる」のアイディアはあるけど、いつも形にならず、宙ぶらりんになりますが、経営が上手い町工場はアイディアをすぐ形にして、次々と社内を変えていくのです。

町工場の経営は以下のように大きく2つのパターンに分かれます。

  • アイディアを考えても、実現まで全て経営者が自分でやる町工場
  • アイディアを考えたら、実現は外部のパートナーに丸投げしてまた経営者は次のことを考える町工場

前者の町工場はアイディアはたくさんあるけど、いつまで経っても、実現せずアイディアがアイディアで終わってしまう。

後者の町工場は常にアイディアが形になり、会社に変化の波が絶えず起こり、常に新しい挑戦が絶えない環境になっています。

この違いはシンプルで、経営者は新しいアイディアを考えることに集中し、アイディアを形にするのはパートナーが丸投げでやってしまうことです。

アイディアを考えて、その実現まで忙しい経営者が全部やっていたら、時間ばかり過ぎてアイディアも真新しさがなくなります。

経営が上手くいく町工場の経営者は自分のアイディアを形にしてくれるパートナーをそばに置いており、アイディアが出たら「すぐに伝えて形にしてもらう、その形になったものを改善する」このプロセスが異常に早いのが特徴です。

ポイントは形にしてくれるパートナーは社内である必要はなく、SNSで知り合った人、異業種交流会で出会った人など外部へのアンテナを基に最適な人材を外部で見つけることにあります。

ただでさえ、人不足で現場の作業員も目の前のことで精一杯の中で、社内にパートナーを求めるのは間違いで、外部の力を上手に借りることが重要な観点です。

工場経営の悩みから脱する方法

工場経営に悩む経営者が取るべき方法は「ご自身で仕事も悩みも抱え込む」ことを止め、外部の力を借りることです。

多くの町工場の方は全てをご自身1人で解決しようと努力されますが、1人で解決できることは限られているのが現実であり、社内で新しいことをしようにも人間関係などでブレーキがかかることも多いはずです。

ここでは工場経営に悩む経営者が悩みから脱するための具体的な方法を解説します。

売上の悩みは営業代行で解決

全ての町工場が悩むことになる売上の悩みは自社でやったことのない営業活動をするのでなく、新規開拓のプロに任せることをお勧めします。

どんな町工場であっても常に付きまとう売上、そして顧客の悩みですが、この問題を町工場自らが営業をして、新しい顧客を見つけるというのは極めて難しいのが現実です。

その理由として以下が主な理由です。

  1. そもそも社内に営業担当がいない
  2. 新規開拓の方法やノウハウがわからない

営業人材がいない、ノウハウがない状態で闇雲に営業活動をしても、顧客獲得をするのは現実的ではなく、経営者が自ら営業に時間を使うと他の仕事が回らない、溜まってしまい既存顧客に影響という別の問題を生み出してしまうのです。

上記のような新規開拓ができない、苦手という状況であれば、金属加工業の営業活動を全て丸投げで代行してくれる営業支援会社に依頼するのが1番手っ取り早いです。

外部の営業代行であれば、社内で起きるような人間関係の問題もなく、時間などに左右される新規開拓をプロに任せることができ、経営者は空いた時間を他のアイディアの実現に回せるようになります。

1点だけ注意すべきは、営業代行の中には「図面も読めない」「材料費も出せない」ような会社が「製造業が得意です」と謳う営業代行会社が存在するので、営業代行会社の見分け方は以下の記事を参考にしてください。

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非効率な仕事はデジタル化のプロに任せる

町工場の現場に存在する非効率な昔ながらの仕事はITの力を活用して、効率化を図らないといつまで経っても少ない人数なのに余計な仕事に手を奪われる環境から脱することはできません。

デジタル化、DXと聞くとおそらく町工場の方は「嫌気がさす」もしくは「また言ってるよ」なんて思うかもしれませんが、それは世の中のモノづくりを知らないコンサルのせいです。

町工場に数百万円かかるシステムを入れて効率化しようアプローチは全くお門違いであり、むしろ必要なのは無料のITツールを駆使して以下にお金をかけないデジタル化を実現するかという観点です。

世の中にはお金を払わなくても無料で効率化を実現してくれるツールは山ほどあり、経営が上手な町工場は無料ツールをうまく活用して、お金をかけない効率化で非効率な業務から卒業しています。

モノづくりを熟知しており、ITに長けた人間であれば最適な無料アプリで簡単に現場を効率化できるのです。

人が少ないという現実は変えようがありませんが、仕事の仕方はITの力を使えばいくらでも簡単に変えられます。

手前味噌ではありますが、弊社では以下のようなデジタル化を町工場の皆様にご提供しております。

  • 材料費を毎回電話で材料屋に聞かない「材料費管理アプリ」
  • 手書き日報を音声入力にした「日報アプリ」
  • 紙図面を探す、加工を調べるから卒業する「ペーパーレスアプリ」

これらは無料からせいぜい数万円程度で導入が可能であり、細かいことを聞かなくても、「現場をどうしたいか」だけ教えてくだされば、実現は簡単です。

また、直近では現場の紙をなくしたいという声が町工場様から強く、iPadと無料アプリの組み合わせで実現する「0円ペーパーレスアプリ」が大変人気なので、気になる方はぜひ、以下の記事をご覧ください。

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まとめ:経営の悩むを解消するには社長が抱え込むのをやめる!

この記事では経営に悩む町工場は経営者が1人で抱えることをやめ、外部の力を借りるべきである点に関して解説をしてきました。

経営に悩む町工場の多くは経営者が多くを抱え込んでしまうあまり、変化するための改革や挑戦に時間を回せず、いつまで経っても既存の仕事をこなして時間を使う毎日になっているのが原因です。

この状態のままでは経営はいつまで経っても上向かず、悩みも大きくなるばかりですが、経営が上手な町工場は経営者が抱え込むことをやめ、外部の力をうまく活用することで社内に変化を生み出しているのです。

経営者が抱え込んでも何もいいことはありません。

どうすれば、経営者が関わらなくても仕事が回るか、どうすれば新しいアイディアを次々と実現できるかを外部の力を活用し、仕組みとして構築するのが経営の悩みを解消する1番の方法です。

弊社は日本で唯一、金属加工業の新規開拓を丸投げで支援する営業支援サービス「AnySales」を提供し、日本全国の町工場の新規顧客開拓を支援しております。

「新規開拓したいけど営業できる人材がいない」「自分の時間をかけることなく新規顧客を見つけたい」などの悩みを抱える企業様はぜひ資料請求にてサービス内容をご確認ください。

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