大阪の町工場が新規開拓の際に知っておくべきメーカーの困り事とは?

この記事には大阪の町工場がメーカーを新規開拓するために必要な情報が全て揃っており、新規開拓の成功率が格段に向上する攻略情報があるので、これさえあればどの町工場も簡単にメーカーを開拓することができるようになります。

新規開拓をする際に成功確率を格段に上げるためには以下の3つを知っておく必要があります。

  1. 開拓するエリアのメーカーの困りごと
  2. 購買部が必要なサプライヤーの特徴
  3. テレアポする際のキーワード

上記3つを知らずに新規開拓をすると、新規開拓はとても難しいものになりますが、逆に3つを知ってさえいれば、面白いくらいアポが取れて、購買部から「なんでそこまで知ってるの?」と図面をもらうことが可能です。

せっかく時間をかけて、新規開拓するなら攻略情報があった方がはるかに簡単に成果が出るので、新規開拓を考えている町工場は必見です。

目次

大阪のメーカーが抱える3つの困りごと

大阪のメーカーは業界問わず、共通して3つの大きな課題を抱えており、購買部は解決の糸口を掴めずに頭を悩ませているのです。

大阪エリアはおそらく日本で1番、購買部が悩んでいるエリアと言っても過言ではありません。

モノづくりの街として栄えていた東大阪市を有する大阪ですが、現状は町工場の数がどんどん減り続け、その影響でメーカーの購買部は様々な課題を抱えるようになったのです。

ここでは大阪のメーカーが抱える3つの課題を解説します。

廃業でサプライヤーが足りない

町工場の廃業によってどのメーカーも深刻なサプライヤー不足に陥っています。

高齢化や後継者不足は全国で起きていますが、特に大阪ではこの問題が大きく拡大しており、経営者の高齢化による廃業、後継者が見つけられない町工場が黒字廃業をすることでサプライチェーンが穴だらけになっているのです。

「もう体が限界で続けられない」「後継者もいないし、潮時」と工場を畳む町工場が相次いだことで大阪の購買部はどの業界のメーカーも深刻なサプライヤー不足に陥っています。

この町工場の廃業は特定業界だけでなく全ての業界で起きているので、どのメーカーも廃業した町工場の代替先となる町工場を探しているため、既存の町工場の奪い合いが発生しています。

「いくら探しても町工場が見つからない」「見つけても他の仕事でいっぱいで断られる」で廃業先の代替工場が見つからず、貴重な社内の生産リソースで本来は外注すべき製品を作るようなメーカーも出ているのです。

世代交代を済ませた町工場もいますが、後継者が先代と比べ、経営者として質が劣る、技術不足、先代に聞かないと何も進まないなどサプライヤーの質が低下し、品質不良が多発する事態も発生しています。

大阪では町工場の廃業が激しくなったことで、メーカーは重大なサプライヤー不足が大きな課題になっており、まさにメーカーは喉から手が出るほど町工場を求めているのです。

町工場が1番簡単に新規開拓ができる方法である「オープン調達」に関してまとめていますので気になる方はぜひ以下の記事をチェックしてみてください。

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横持ちが購買活動の障害に

大阪特有の問題である「横持ちが多すぎ」の問題が購買部の仕事を非効率にすると同時に見えないコストがかかりすぎて、経営層から問題視されています

意外と知られていませんが、大阪では町工場が個別最適化されており、1社でワンストップ加工でなく、抜き曲げはA社、溶接はB社、C社で塗装など製品が納品されるまでに何社も工場を経由する横持ちが多い調達形式になっています。

大阪の町工場は1つが小さく、限られた設備で加工を提供しているため、メーカーは通常1社に頼めば、抜き曲げ、溶接、仕上げまで全部加工されて、納品されるのに3社、4社に連絡し、段取りをして、物流手配をする手間がかかる調達構造になっています。

そのため、購買部は横持ちの数だけ、以下のような手間が発生しています。

  1. 見積依頼
  2. 見積&納期回答の催促TEL
  3. 注文&納期調整
  4. 物流手配

上記の仕事を部品発注の数だけ行うため、人手不足もあり、必然的に購買部では常に残業が発生し、人件費がメーカーの大きな負担になり、横持ちの数だけ仕入価格に運賃が発生するので調達が割高になります。

つまり、大阪のメーカーは横持ちが多い調達によって購買担当の残業代を加えた人件費に加え、横持ち分の交通費を見えないコストとして負担しており、このコストを経営層が強く問題視し、一刻も早く横持ちを減らせという指令が出ています。

この横持ち問題は物流の2024年問題にも関わっており、メーカーは2024年度以降、待機時間分のコストを払う「待機時間料」の負担が発生するため、経営層から購買部に強くワンストップ調達をするよう指示が降りているのが実情です。

忙しすぎてサプライヤーに出会えない

大阪のメーカーは廃業や後継者不足、横持ち問題で今すぐに新規の町工場を見つけないといけないのですが、購買部は既存業務が忙しすぎて町工場を自力で見つけることができないのです。

大阪の購買担当は新規の町工場を見つけないといけないと危機感を感じてはいるのですが、身動きが取れない状態であり、その理由は既存業務がとにかく忙しいからです。

  • 製品の発注から納入までの段取り
  • サプライヤーからの納品物の確認
  • 設計部との打ち合わせ
  • 営業部からの特急依頼
  • 既存サプライヤーの管理

これだけの仕事を8時間の中でこなしており、規模が大きくなればなるほど、調達する部品点数が増えるので業務量は増加します。

他の部署と違い、購買部の業務は外から入ってすぐにできるほど簡単なものでなく、加工技術に関する経験やサプライヤーとの折衝、生産部門との連携など業務経験が豊富でないと対応できないため、簡単に人を増やせないのです。

大阪のメーカーの中には朝7時に出社して、夜10時まで働かないと、既存業務が終わらないという購買部も存在するほど忙しいのです。

本来は展示会やビジネスマッチング交流会に参加して、廃業サプライヤーの代替先や新たなサプライヤーとなる町工場を見つけなければならないのに、新しいサプライヤーを見つける活動に時間を捻出できないのです。

大阪の購買担当が求めている町工場の特徴

大阪の購買担当が何を求めているのかを知ることができれば町工場の新規開拓は難易度が一気に落ちます。

アポを取る時、商談をする際に相手メーカーの購買部が何を求めているのかを把握できていれば、自ずと相手に伝えるべき内容が手に取るように理解できます。

ここでは新規開拓を実際にしないと手に入れられない大阪の購買部が町工場に求めている特徴を解説します。

廃業リスクのない若い会社

大阪のメーカーの購買部は高齢化や後継者不足を抱えている町工場に敏感なため、「廃業リスクがない」若い町工場は大変魅力的な存在なのです。

「最新の加工設備を持ってる」、「加工規模が大きい」というキーワードに大阪の購買担当は惹かれることはなく、むしろ世代交代したばかり、規模は小さいが機動力のある若い町工場を欲しています。

購買担当はどれだけ最新の加工設備を持っているかは二の次であり、経営者が高齢だったり、現場に若手がおらず、今後に廃業するリスクを抱えている町工場を極端に嫌います。

理由として、時間をかけて取引先と関係を作り、製品品質を安定化したとしても、経営者が高齢の場合は突然の廃業というリスクは拭えません。

時限爆弾付きの町工場ではなく、大阪のメーカーの購買部はむしろ加工設備が新しくなくても、若く、廃業には程遠い若い町工場の方がメリットが大きいのです。

また、廃業する町工場の代替先となるので、どうしても高齢の会社になると、対応の動きが遅かったり、新しいやり方に順応してくれないなど、新しい取引関係を作るまでに手間がかかります。

大阪のメーカーは1度壊れてしまったサプライチェーンをゼロから作るために廃業という爆弾を抱えた町工場でなく、若く変化に順応してくれる若い町工場を求めているのです。

ワンストップ調達

非効率な調達業務と購買部の人件費、更には横持ち問題を解決するために大阪の購買部はワンストップ調達ができる町工場を求めています。

大阪の購買部が強い魅力を感じるのはただコストを下げるだけでなく、購買部の仕事まで省力化してくれる町工場であり、そのポイントが1回の手配で製品が全て納品される状況です。

購買部は何社も跨いで、横持ちして製品調達する、調達業務の手間と横持ちにおける物流コストに対して経営層から強い是正指示を受けており、優先度が最も高い問題となっています。

この問題を解決する方法はシンプルで製品調達を複数の町工場を跨ぐのではなく、1社の町工場で部品調達を全て完結させればいいのであり、購買部は求めているのは1回の発注で町工場が全て段取ってくれる手軽さです。

抜きに始まり、曲げ、溶接、仕上げ、後処理まで全てを1社で完結すれば、見積依頼、発注、納期調整、物流手配も全て1回で済むので、購買部の仕事も最小限、物流コストも最小限で済みます。

このワンストップ調達を目にすると、「自社だけで加工を完結できない」「後処理ができない」などと感じる町工場の方は安心してください。

ワンストップは何も自社だけで加工を完結させる必要はなく、ポイントは自社がメーカーから受注をして、足りない加工を自社の協力会社で賄って、納品すればメーカーから見たら発注は1回なので立派なワンストップ調達です。

ワンストップ調達は購買部が経営層からの指示されてる問題を解決するのはもちろんですが、購買担当の仕事も楽にでき、定時で帰れ環境を作れるので、新規開拓するときに最も購買部が喜ぶポイントでもあるのです。

VE提案ができる

購買部が新しい町工場に求めているのは異なる業界で活用されている技術や設計思想を基に長年の古く無駄の多い設計に対するVE提案をしてくれる町工場です。

はっきり言いますが、「ただ安く作ります」「短納期で納品します」というコストや納期のメリットは購買部にとってあまり付加価値の高いものではなくなってきています。

そんな中で購買部が求めているのは既存のメーカーの中で当たり前になっている設計に対して「もっと工数が少なく作れる方法」や「他の業界では当たり前である技術」をメーカーに提案してくれる攻めの町工場です。

どのメーカーにも一貫した設計思想を基に全ての製品は設計されていますが、多くのメーカーではその設計思想が昭和の頃のままで世の中が大きく変化しているのに、昔から変わらない設計を無駄の多いモノづくりをしているのです。

まさにメーカーは井の中の蛙で、自分達が無駄な設計をしていることに気づけておらず、設計部も購買部も外の世界の情報を知らないので設計改善のしようがないのです。

そんな中で他の業界や顧客の加工品を常日頃から扱っている新規の町工場はまさに外の世界を知る存在であり、購買部は自分たちが行なっている無駄な設計や割高な調達に関してVE提案をして改善をしてくれるのを心から望んでいるのです。

大阪の購買部はもう口を開けて仕事を待っている待ち工場を求めておらず、本当に購買部が求めているのはどんどん購買部や設計部にVR提案をしてくれる攻めの町工場なのです。

購買部だけでなく、実は設計部も町工場からのVE提案を求めており、設計部と直接やりとりができる町工場は設計部から指名発注をいただけるので、価格競争にならずに受注が可能で、その理由を以下の記事で解説してますので合わせてご覧ください。

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町工場が購買担当に伝えるべき3つの魔法の言葉

大阪の町工場は3つの魔法の言葉さえ理解すれば、新規開拓は面白いくらい簡単に成功します。

よく新規開拓に取り組んだけど、「アポが取れない」「図面をもらえない」という状況で新規開拓を諦める人が多いですが、それは購買部が興味を抱く3つの言葉を使えていないからです。

ここでは大阪の町工場が絶対に購買担当に伝えるべき3つの魔法の言葉を解説します。

既存サプライヤーの廃業はありませんか?

「既存サプライヤーで廃業が出ていませんか?」はどのメーカーにも発生している共通課題であり、町工場は積極的に活用すべき言葉です。

高齢化と人手不足が大問題になっているご時世で既存サプライヤーが1社も廃業していないというメーカーはまず存在しませんし、仮に廃業が出ていなくても、「もうそろそろ、限界」と既存サプライヤーから黄色信号の連絡を受けているはずです。

そんな中で既存サプライヤーの廃業に関する質問をされた購買部は十中八九、町工場の話を聞くはずです。

町工場が「既存サプライヤーの廃業」に関して質問をした場合に購買部には3つの考えが頭にあります。

  1. 廃業が増えて、新しいサプライヤーを探す手間が省ける
  2. 忙しくて、町工場を探せてなかったが、わざわざ町工場の方から連絡をくれた
  3. ここで断ったら、新しく見つけるチャンスを無駄にするかも

電話して、会社や設備の説明を一生懸命するよりも、以下の流れで魔法の言葉を使えば、簡単に購買部はあなたの話を聞きたがります。

  • 大阪の〇〇で金属加工をしている株式会社〇〇です
  • 既存のサプライヤーの町工場さんで廃業は起きてませんか?
  • ぜひ、廃業してしまった町工場さんの代わりとなるご提案をさせてください

上記のように購買部が直面している既存サプライヤーの廃業に関して質問をするだけで町工場は簡単にメーカーに会う機会を作ることができます。

横持ちばかりで調達の手間がかかってませんか?

経営層から改善指示を受けており、緊急度の高い課題となっている中で「横持ちばかりで手間とコストがかかってませんか?」と聞くだけで町工場が喋らずとも購買部は勝手に悩みを自分から話してくれることでしょう。

購買担当が1番恐れているのは購買部長の指示を達成できない時ですが、購買部の部門長の立場になると部長が恐れているのは経営層から指示された「横持ち問題を解決できなかった」時に自分の評価が下がる時です。

つまり、購買部長は経営層からの勅命である「横持ち問題」を購買担当に早急に解決するように指示するはずで、購買担当は「横持ち問題」を解決してくれようとする町工場が欲しくてたまらないのです。

何より、町工場が購買部内で優先度の高い課題を理解し、率先して提案してくれるなんて、購買担当からすると願ったり叶ったりの大変貴重な存在になるのです。

そんな貴重な存在になり得る町工場が会社に来てくれると、購買部は自分からどんな悩みを抱えているかを町工場が話をせずにたくさん喋ってくれるので、営業に慣れていない町工場でも簡単に情報を引き出すことができます。

また、新規のサプライヤーとして口座開設を許可する購買部長も購買担当が「この町工場は横持ち問題に提案してくれています」と報告をあげるはずなので、購買部長も気になって仕方ないはずです。

このように購買部にとって優先度が高い課題は何なのかを知っているだけで、新規開拓が苦手な町工場でも簡単に興味関心wの持ってもらえるのです。

既存サプライヤーからVE提案をもらってますか?

廃業が起きてなくても、メーカーの気を引けるのが「既存サプライヤーからVE提案をもらってますか?」の言葉です。

基本的にメーカーは町工場から既存の設計に対して改善を受けるなんてことは受けたことがありません。

というのも既存サプライヤーの大半は口を開けて仕事が来るのを待つ待ち工場であり、自分からメーカーにより良いモノづくりを提案をして価値を提供する攻める町工場は珍しい存在です。

2023年は材料費が高騰、電気代が高騰の影響を受けて、どの町工場も購買部に値上げを依頼しますが、その一方でVE提案による作り方や加工方法の改善による原価削減の提案は一切ありません。

購買部が本当に求めているのは自分たちが知らない業界での加工方法や時代が変化する中で昔から変わらない設計でなく、今の時代にあったモノづくりの方法を提案してくれる町工場です。

心から求めているけど、決して既存サプライヤーからは出てこないVE提案、そんな状況で「VE提案をもらってますか?」「VE提案させてください」と提案してくる町工場がいるものなら、喜んで迎えてくれるはずです。

まとめ:新規顧客が欲しいなら今すぐメーカーに電話せよ

この記事では大阪の町工場が新規開拓の際に知っておくべきメーカーの困り事を解説しました。

町工場が新しい顧客、仕事を獲得するためには新規開拓をするしかありませんが、どの町工場も新規開拓に関するノウハウを持っていませんし、顧客であるメーカーが何を求めているかなんて知らないはずです。

ですが、この記事に書いてある大阪のメーカーの課題と求めている町工場の特徴、そして3つの魔法の言葉さえあれば、大阪の町工場はどんな会社でも簡単に新規開拓が可能です。

町工場の新規開拓は正しい方法さえ理解すれば誰でも簡単に仕事を獲得できるので、ぜひこの記事をマニュアルにして新規開拓に取り組んでみてください。

弊社は日本で唯一、金属加工業の新規開拓を丸投げで支援する営業支援サービス「AnySales」を提供し、日本全国の町工場の新規顧客開拓を支援しております。

大阪の町工場で「新規開拓したいけど営業できる人材がいない」「自分の時間をかけることなく新規顧客を見つけたい」などの悩みを抱える企業様はぜひ資料請求にてサービス内容をご確認ください。

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