町工場を親父から継いだ、急な体調不良で意図せず継ぐことになった後継者はデジタル化で効率的に仕事ができる仕組みを作らないと、いつまでも仕事を抱えこみ、工場から出れずに、町工場が衰退する未来を避けられません。
デジタル化を後回しにする町工場は共通して、工場の業績が悪くその理由は簡単で主要顧客からの売上がどんどん減っているのに、「非効率な仕事のせいで、後継者が会社の外に出て挑戦していないから」です。
おそらく後継者の方は「何かしないとまずい」「このままじゃいけない」と危機感を持っていますが、思うだけで結局1日中、ずっと非効率な仕事を処理するだけで終わっているのが実情になります。
町工場の後継者はとにかく「現状維持」でなく新たな挑戦をするために工場の外に出なければならず、そのためには「行動できる時間」を生み出すべきであり、そのためにはデジタル化が不可欠なのです。
失った売上を取り戻すためには「新たな顧客を獲得する」そのためには「営業活動」を行う「展示会」に出るための時間を捻出しなければ、工場はいつまで経っても変化することができません。
ここでは町工場はデジタル化に取り組んで、「時間」を生み出すべきであり、非効率なままで後継者が工場から出れないが1番ダメである理由を解説します。
デジタル化に取り組まない町工場は衰退し続ける
デジタル化を疎かにして、後継者が仕事を抱え込んで、いつまでも工場の中で外に出れずにいると、時間だけ過ぎて、売上は減り続けて、工場が衰退するだけで、状況は一生変わることはないでしょう。
町工場の後継者はとにかく工場を変えるために必死に目の前の仕事をこなしていますが、1日中、後継者がいつまで経っても外に出れない状況に危機感を覚えるべきです。
ここではデジタル化に取り組まない町工場がなぜ、一生衰退し続けるのかを解説します。デジタル化no
後継者が工場から出れない
顧客からの売上減少で新たな仕事を作らないと1年後の経営も危うい町工場の後継者は「何かしないと」「このままじゃまずい」と思っているのに、実態は工場の中から出れずに1日が終わってしまうの繰り返しをしています。
町工場の後継者は決して事務所の中で遊んでるわけでなく、従業員だけでは仕事が進まないので、自分で仕事を抱え込んで誰よりも仕事をこなして、ひっきりなしにかかってくる電話や質問に対応しています。
本当は今まで自分たちの工場が主要顧客から黙ってても来る仕事に甘んじて、成長意欲をもたず変化しなかったせいで仕事を失い、このままじゃジリ貧になる未来が見えているから焦っているのです。
- 新しい顧客を見つけないと
- 高齢化した現場をなんとかしないと
- 協力会社も不良だらけでまずい
- 補助金申請して設備更新しないと
後継者の頭の中には上記のような「やらなきゃいけない」が飛び交っているのに、現実は非効率な仕事や後継者にしかできない仕事に埋もれてしまい、本来は外に出て「やらなきゃいけないこと」が全てできていません。
どうでもいい付加価値の少ない仕事に工場を変えるためのきっかけを作れるただ1人の存在である後継者が貴重な時間を浪費しているのがどれだけ損失かをデジタル化しない町工場は理解していません。
後継者が工場の外に出て、新たな挑戦をすれば町工場を変えるきっかけを手にできるのですが、いつまでも工場から出れないので、いつになっても工場は変わらず、時間だけ過ぎてしまい廃業の道を突き進むのです。
以下の記事では町工場は「新たな行動」をしないからただ忙しいだけでいつまで経っても儲からない町工場が大量発生し、1社ずつ消えていっている悲しい現状を解説していますので併せてご覧ください。
なんとかすべき後継者の仕事が1つも進まない
大半の町工場は「誰かがなんとかしない」と工場が潰れてしまう状況ですが、「なんとかできるのは後継者」だけなのに肝心の後継者は本来やるべき仕事を1つも進めていないのが実情です。
なぜ、「なんとかしないといけない後継者」の仕事が進まないのか、それは本来自分がやるべきことを後回しにして、たくさんの仕事を抱え込んでしまっているせいになります。
経営が成功している町工場の後継者は仕事を抱え込むでなく、「誰でも仕事ができる環境」をデジタル化で構築し「自分がいなくても工場が回る」環境を作るのですが、大半の町工場は「後継者がいないと工場が回らない」のです。
業績が悪い町工場の典型的なパターンは「後継者が社内にいないとダメ」「後継者が従業員の代わりに仕事をしないと止まってしまう」状態で、後継者は本来従業員がやるべき仕事をこなすだけで1日が終わってしまいます。
町工場の運命を変える存在である後継者がずっと事務所にいて、何も新しいことをしないのであれば、その町工場の未来はお先真っ暗であることは誰が見ても一目瞭然です。
忙しいことで勘違いをしてしまい、目の前の仕事をこなすことだけに忙殺されてしまい、仕事をやった気でいるけど、会計士の出す数字を見て、何も変わっておらずむしろ悪くなっているのは「後継者が何も挑戦してない」から。
当たり前ですが、「新しいことを1つもしない町工場」の業績が変わるわけがありません、変わるために後継者は本来すべき仕事を1つ1つ着実にこなすべきなのに実態は何も進んでいない停滞のままだから。
デジタル化で「自分でなくても従業員ができる環境」を創出して、「時間を生み出さない」と後継者は本来やるべきことに1つも取り組めず工場が衰退していくのです。
以下の記事では製造業でダメな町工場ほど従業員が後継者任せで他力本願であり、いつまで経っても工場を変えるただ1人の人材である後継者が身動きできずに衰退する結末を解説していますので併せてご覧ください。
「時間ない」を言い訳に何もしなくなる
後継者は目の前の仕事が忙し過ぎて、忙殺される毎日を繰り返すと、「やらなきゃ」の危機感が薄れて、口から出る「時間がない」「忙しいから」の言葉を言い訳にいつの間にか、何も行動しなくなります。
昭和の時代に栄華を誇っていた町工場が平成、令和の時代を経てどんどん売上を失い、衰退した原因、それは「何も行動をせず、変化せずにあまりにも長い時間を過ごした」からです。
もしも後継者が同じように目の前の仕事に忙殺されて、抱いていた危機感が薄れて、「時間がないから後で」「忙しいから営業しない」と言い訳ばかりでやるべきことを後回しにしたら、町工場は確実に潰れます。
「時間がない」と町工場の後継者が口にするのは恥ずかしいことであり「自分は時間を作ることができない」「自分がいなくても工場が回る仕組みが作れない」と世の中に公表しているようなものです。
はっきり言いますが、町工場は「今までと同じ仕事を繰り返したら業績が悪くなるだけ」であり、本当に工場を変えたいなら「今までやってこなかったこと」に取り組むしか道は残されていません。
が、もしも「今までやってこなかったこと」「やるべきこと」が明確なのに「忙しいから」「時間ないから」とやらなくていい言い訳をしている後継者の方は今すぐに「時間を作る」ことを考えるべきです。
町工場の中には「後継者が事務所にいない」「いつも後継者が外にいるのに工場が問題なく回る」ような工場が存在し、共通点はデジタル化で「効率的で誰でも仕事できる環境」を工夫で生み出しています。
「時間がない」「忙しい」と言い訳をする前に後継者の方は工夫して、デジタル化を実現することを真っ先に考えるべきなのです。
以下の記事では仕事を待つだけの「待ち工場」は消滅する未来しかなく、生き残りたいと心から思う町工場の後継者は直ちに新規開拓やデジタル化に取り組むまなければならない理由を解説します。
デジタル化を言い訳して避け続けるは大馬鹿者
デジタル化が実現できていない町工場の言い訳は2つで「できる人がいない」「お金がない」ですが、言い訳をして本来自分の時間を作るために必要なデジタル化を避け続けるのは大馬鹿者です。
アナログまみれで人海戦術でなんとか仕事をこなしている町工場は今後、従業員が取れず、仕事量が今のままだと間違いなく破綻する、もしくは1日中、事務所にいないと終わらない状況に陥ります。
「お金がない」「できる人がいないから」を理由に手を出さずに非効率なままでデジタル化ができない言い訳をする町工場の1番の問題は「考えて工夫する」ことをしていないことです。
便利なツールが溢れる世の中では「工夫すれば0円で、得意な人がいなくてもデジタル化は実現できます」が誰も工夫して知恵を絞ろうとしません。
ここでは町工場ができる人がいないから、お金ないからデジタル化しない言い訳をする町工場がどれだけ愚かな選択をしているかを解説します。
「できる人がいない」「お金ない」は言い訳
「できる人がいないから」「お金がないから」「時間がないから」と言い訳して、デジタル化をせずに非効率なままでいる町工場の後継者は絶対に自分が動ける時間を作ることができないので工場は何も変わらないままです。
業績が良くならない町工場が絶対にしていること、それは言い訳、やらなくていい理由を作って、本来やるべきことを全て後回しにする、子どもが宿題をやらずにゲームをするのと同じです。
「時間ができたらやればいい」「まだ余裕がある」とまるで夏休みの子どもが宿題を後回しにするように町工場もデジタル化を「忙しいから」「わからないから」といつまでも後回しにしています。
大抵の子供は後回しにして、いよいよ夏休みが終わる間近で急に焦って宿題を片付けますが、町工場は小学生と違い、ヤバくなってからデジタル化に手をつけたところでもう手遅れです。
そもそも、大半の町工場が売上を失い、なんとかして売上を増やさないといけないのに、「営業する時間」がないと言いますが、本来はデジタル化に早く着手して自分がいなくても工場が回るようにすれば時間は作れます。
結局、町工場が厳しい経営を強いられているのは全て「本来やるべきことをやらずに来たから」であり、何かと言い訳をして全て後回しにする癖がついているのが大問題なのです。
「できる人がいないから」「お金がないから」と言い訳をしていつまでもやらない選択肢を選び続けると、本当に町工場は取り返しのつかない状態にまで落ちてしまいます。
言い訳をして生き残れるほど世の中は甘くなく、生き残るために行動を始めている町工場は「工夫してデジタル化する道」を選び始めていますよ。
以下の記事では家族経営の町工場では言い訳が染み付いてしまい、どれだけ世の中が変化しても頭がおかしくなるほど、傍観する道を選んで、徐々に破滅していく未来を解説していますので併せてご覧ください。
デジタル化に成功した町工場はお金は使ってない
世の中で既にデジタル化を実現し、効率的で後継者がいなくても従業員だけで仕事が回る環境を構築している町工場は「お金を使わないでできるデジタル化」をとことん推進しています。
どうしてもデジタルが苦手な町工場では「デジタル化にはお金がかかる」「何百万円単位でお金が必要」と考えてしまいがちですが、これは大間違いであり、「便利なツールが山ほどあるので0円でデジタル化できる」が正解。
「システム会社に騙されている」のも町工場が大金をかけてシステムを買わないといけないと考えてしまう原因でもありますが、シンプルに「無知である」「知らなすぎる」、その原因は自分で調べようとしないせいです。
デジタル化に成功している町工場は「システム会社から買おう」の考えでなく、以下のような工夫を凝らしています。
- システム化にはお金もかかるし、システム運用できる人がいるが、社内にいない
- お金をかけずに自分たちだけでできる仕組みがないか探して、考えてみよう
- 「この仕組み、無料で使えるな!」でとりあえずやってみて、試行錯誤する
- 試行錯誤して使ったら、うまくいき無料ツールでデジタル化できた
デジタル化に成功している町工場は上記の4つの順番を繰り返しており、「お金も人も必要」の事実で思考停止して、デジタル化を後回しにするでなく、「お金をかけずに自分たちだけでできる仕組み」を探す工夫をするのです。
「お金がない」で思考停止して、放り投げる後継者と「お金なくてもできないか」と試行錯誤と工夫を凝らす後継者、どちらが工場を変えるために外に出て、新たな挑戦ができているか、考えなくてもわかりますよね。
AI然り、世の中はどんどん便利になり、無料ツールをうまく活用すれば、町工場はいくらでもデジタル化ができる選択肢がありますが、「工夫をしない町工場」は残念ながらアナログなままで、工場はいつまでも状況は変わりません。
デジタル化に成功している町工場は「儲かっているから」「デジタル化に回せるお金があるから」と言い訳して自分たちがアナログなままでいつまでもデジタル化できないことを棚に上げるのは恥ずかしい考えです。
考えてみてください、「アナログな現場で人が取れない」「アナログな現場で間違いばかり起こる」「アナログなせいで時間が作れず、顧客を増やせない」が続いたら、あなたの工場はどうなりますか。
以下の記事では町工場の社長や後継者は仕組み化をせずにいたら、いつまでも事務所に缶詰で外で挑戦する時間が作れない事態に陥る点を解説しますので併せてご覧ください。
町工場のデジタル化は工夫である
デジタル化に本気で取り組んで、「後継者がいなくても工場が回る仕組み」「自分が動ける時間」を作りたいのであれば、町工場の後継者は工夫する道を選ぶべきです。
絶対にやってはいけないこと、それは「工夫をせず」に「システム会社に見積を取ること」であり、これをやると、当然のように高額すぎる見積が返ってきて、「あ、お金ないから無理だ」と言い訳をする羽目になります。
「お金がない」「できる人がいない」なら町工場が普段モノづくりで常に行なっており、得意である工夫を凝らせばいいのです。
システム会社から買おうとすると高いのであれば、「自分たちで無料ツールで構築できないか」と考えればいいし、「システムが難しすぎる」のであれば、もっとシンプルな仕組みを作れないか考えれば解決できます。
実際にデジタル化に成功した町工場は「外から買う」でなく「自分たちで仕組みを作る」ことに念頭に置いており、この理由は市販の高額なシステムは「使いにくい、現場に合っていない」からです。
高いお金を払ってシステムを買っても、使いづらく、逆に時間がかかってしまう、現場が誰も使ってくれないのはあまりに無駄なお金で、悲しい結末ですが、これがお金をかけてデジタル化しようとする町工場の末路でもあります。
デジタル化に成功した後継者はその人にしかできない特別な工夫をしているわけでなく、ネットで「調べて」「使ってみて」「評価する」の誰でもできることを「とりあえず、すぐにやっている」だけです。
工夫するのに特別な力や能力は要らず、先入観なしで「とにかくまずやってみる」が重要であり、やってみると知らなかったことが理解できて、どれが自分たちに合うツールか判断できる。
結局ですが、町工場の営業然りデジタル化は「やる」か「やらないか」の2つであり、大半の町工場はどうせ無駄と言い訳して「やらない道」を選びますが、成功する町工場は「とにかくまずやる」こんな違いしかありません。
以下の記事ではお金をかけるデジタル化でなく、工夫を凝らすことで作業手順書と図面管理の2つを0円で実現する町工場版のクックパッドで「誰でも仕事ができる環境」を作り上げた神奈川県の町工場の事例を解説します。
町工場の後継者が最優先でデジタル化すべき3つの業務
町工場の後継者から時間を奪う業務、それは材料発注、見積作成、そして現場からのモノづくりに関する質問であり、1日の貴重な時間を3つの業務で浪費して、本来やるべきことに着手できていません。
自分が何に時間を奪われているのか、わかっちゃいるのにいつまでもアナログなままでいる道を選んでしまうあなたの町工場はあっという間に取り返しのつかない状態に陥るだけです。
ここでは「やるべきことがあるけど時間がない」「外に出れない」町工場の後継者が最優先でデジタル化すべき3つの業務を解説します。
材料発注
町工場のモノづくりは材料がなければ、何も始まらず、必ず、どの町工場も必ず材料屋への発注を行なっているはずですが、この材料発注があまりにもお粗末なアナログで、後継者の時間を奪い去っています。
日本の大半の町工場における材料発注は「紙に発注内容を書いて送る」「毎回FAXで送る」の昭和の時代のままの方法で行なっている最悪な状態です。
少しデジタル化しているところは「紙ではなくExcelで発注書を作ってるよ!」と声高々に言いますが、Excelで作ってその後に印刷して、FAXするとアナログな世界で非効率すぎてお話になりません。
毎回、紙やExcelで材料発注書を作り、印刷して、FAXする手間、メールする手間に何分かけているのか、材料発注のたびにその時間を毎回無駄にしているのがどれだけの損失か理解していないのが悲しいです。
中には材料屋の方が「メールは分からん」「紙のFAXで送ってください」など効率化したい町工場の思いを無視して、デジタルを理解しようともしない材料屋が後継者の時間を奪うような事態にもなっています。
未だに紙やFAXでしか材料発注を受けない材料会社と町工場は付き合ってはなりません、どうでもいい相手の都合であなたが余計な工数をかけなければならなくなりますよ。
発注があるたびに毎回行っている材料発注に無駄な時間をかければかけるほど、後継者がやるべきことはどんどん後回しになり、材料を発注するためだけに後継者が事務所に籠るようなお粗末な状態になってしまいます。
かつ、手書きやFAXで材料会社とやりとりをすると生まれるのが、メールのように証拠が残せないから「言った言ってない問題」「FAXを送ったのに届いていない」などの本当に無駄な争いにまで時間を使う羽目になります。
町工場の後継者がデジタル化で効率的にすべき仕組みの観点は「毎日繰り返し行っている定型業務」であり、「材料発注」はまさに町工場が毎日行っている必須の定型業務であり、効率化の対象です。
以下の記事ではプレス加工を行う町工場の生命線である金型管理を高齢の金型職人の頭に依存していると、高齢化で引退で誰も管理できない野良金型が生まれ、大ピンチに陥るケースを解説していますので併せてご覧ください。
見積作成
社内で見積ができるのは後継者だけで、納品や打ち合わせで工場を開けて、事務所に戻ると机に山になっている見積依頼で処理するだけで午後の全ての時間がなくなる、まさに後継者の時間を搾取するのが見積作成です。
町工場の後継者の本音は「決まるか分からない見積」「メーカーが相見積の目的だろ」「どうせ時間かけても取れない」と作業することに後ろ向きですが、「メーカーとの関係がある以上、返さないわけにはいかない」が実態になります。
もしも見積回答をしないと「まだですか?」「やる気ないんですか?」「早く返してください」とメーカーの担当者からことごとく催促を受けているので、別の本来やるべきことをしていても、作業を止めて見積をせねばならんのです。
町工場の見積業務の問題点は「後継者にしかできない」に加えて「事務所に戻らないと見積ができない」ことで、事務所のPCのExcelでしか作業できないために外出中に見積依頼が来たら、わざわざ事務所に帰る非効率です。
そもそも、連絡が来たら、PCを開いて確認してすぐに見積回答を作れさえすれば外出中でも、すぐに仕事を片付けられるのに事務所でしか見積ができない状態はこれだけデジタル化された世の中で残念すぎる状態になります。
第1に見積がいつまでも後継者しかできないと、後継者が外で新たな挑戦で会社にいる時間を空けることができなくなり、いつまでも後継者は見積のための会社にいないといけない。
第2に事務所でしか見積ができないという状況は非効率の極みであり、会社の外にいてもPCさえあれば返せるようにしておけば、後継者が営業をしていても営業車の中で作成して返せばいいだけ。
見積作成をデジタル化で効率化できていないと後継者は「新規開拓の際にめちゃくちゃ困る」のであり、その理由は営業してやっと得た仕事を得るチャンスである見積回答も迅速にできずにチャンスをドブに捨てる羽目になります。
新規で営業してきた町工場にチャンスを上げて見積依頼を出したのに、後継者が外出中でいつまでも見積回答が来なかったら、「2度と使うか!」と仕事を得るチャンスを失うことになるのは誰が見ても一目瞭然です。
せっかく努力して、メーカーにアポを取り、商談をして図面が出てきたのに、自分たちの見積作成がアナログすぎて、回答が遅く、土俵にも立てずにメーカーに見放されて、また1から営業しないといけないのは本当に悲しいはず。
見積回答が遅い町工場が購買部は何よりも嫌いであり、回答が遅い状態が続くと、仕事を出すでなく、引き上げる原因にもなるので見積作成に時間をかけている後継者はすぐに行動をしてください。
以下の記事ではメーカーの購買担当がどんな町工場が嫌いで、仕事を引き上げたくなるのか、どんな行為をする町工場を内製化の対象にするのかを仕事を失いたくない町工場が知るべき情報をまとめていますので併せてご覧ください。
工場業務の標準化
町工場は最も早く着手しなければならないもの、それは「現場作業の標準化」であり、作業手順書のデジタル化を早期に進めなければ、後継者が工場の外に出るのは夢のまた夢になります。
「どう作ればいいですか?」「どう処理すればいいの?」「後継者さん、判断してください」ととにかく社内からの質問攻めで後継者が動けなくなり、従業員がいても結局自分で全ての仕事を処理しなければならないのです。
なぜ、町工場の従業員は自分で判断して、仕事ができないのか、従業員の能力が足りないのかと思われがちですが、これは大きな間違いであり、「経験や能力問わず、誰でも仕事ができる環境」を作らない後継者に責任があります。
従業員が自分で判断できず、後継者に質問をしてしまうのは「判断基準がわからない」「仕事の進め方が明確でない」のが原因であり、誰が見てもわかる作業手順書がないせいで、後継者に質問をしてしまいます。
大抵の町工場の後継者は何度も口で説明したのに、理解してくれないと口にしますが、口で説明して完璧に理解できる人間はおらず、分からなくなった時に振り返りもできないような環境では従業員は仕事を覚えられません。
ただでさえ、「人に聞くのが苦手」「あまり他人と関わりたくない」ような若手が多い中で誰かに聞かないと仕事ができないようでは従業員が辞めていく理由にもなります。
後継者はおそらく1日に何十回も「どうすればいいですか?」「教えてください」と従業員から質問を受けていると思いますが、その質問がなくなり、「作業手順書を見ればいい」という環境になったらどうなるでしょうか。
社内からの質問の数が減り、後継者は自分のやるべき仕事に何の横槍も入らずに集中できたら、本来やるべき仕事に注力できるので、工場に新たな変化や風を起こせるはずです。
後継者はとにかく、自分が何に時間を奪われているのか、時間を奪う原因を止めるためにどんな仕組みが必要なのか、そしてその仕組みをデジタル化で構築することが、工場に変革を起こす第一歩です。
以下の記事では仕組み化できない町工場は後継者がいつまでも現状維持の守りしかできずにずるずると売上が減少し、やがて取り返しがつかない状態まで衰退する未来を解説していますので併せてご覧ください。
まとめ:町工場の後継者はデジタル化で自由な時間を作れ!
この記事では町工場がデジタル化する目的は「後継者に時間」を生み出すためであり、工場がアナログで非効率なままで後継者が工場から出れずに1番ダメなパターンで衰退する理由を解説しました。
デジタル化をしない選択肢をとっている町工場はどれだけ「あれをしないと」「何かしないと」と危機感を持っていたとしても、現実には工場の外にすら出れず、どんどん衰退していくだけです。
町工場の後継者は「自分が行動するための時間」を生み出すために、早急にデジタル化に取り組まなければなりません。
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