町工場はとにかく社内で抱えている課題に気づかずに現状維持のまま、ルーティーンで時間を過ごしているのが大問題であり、気づかずに見過ごす時間長くなるほど取り返しがつかなくなります。
昭和の時代から変わらぬ仕事の仕方、紙ばかりで無駄が多すぎる事務所、現場もアナログすぎて、職人依存ばかりなど町工場は課題に溢れているはずですが、多くの町工場が課題が当たり前になりすぎて課題だと気づかないのが怖いところです。
課題を放置するとまるで風船のようにどんどん膨らんでいき、いつか爆発するようなリスクのある経営をせざるを得ません。
世の中は目まぐるしく変化しているのにルーティーンの繰り返しで課題を改善ぜずに日々同じことの繰り返しばかりしている現状維持の町工場は本当に危険です。
この記事では町工場が課題に気づかずに同じことを繰り返す状況が大問題であり、ルーティーン業務を疑うべきである点を解説します。
町工場はルーティーン作業に毒されている
残念ながら大半の町工場は変化が嫌いであり、変化しようとすると誰もが拒否反応を起こし、自分が慣れたルーティーン作業をこなして平凡な1日を繰り返していますが、この繰り返しをしたら町工場は潰れます。
「売上が減った」「従業員が少ない」「人が取れない」と課題は山積みなのに同じことだけ何の疑問も持たずに毎日続ける町工場ははっきり言って異常です。
でもルーティーン作業に毒されているから誰も変えようとせずに時間だけすぎたから現に世の中では町工場はどんどん減っているのが実情になります。
ここでは町工場はいかにルーティーン作業に毒されているかを解説します。
非効率な仕事を疑いを持たない
多くの町工場では誰がどうみても非効率極まりない仕事を何の疑いも持たずに黙々と時間を使って取り組んでいるのです。
町工場がアナログというのは世の中の誰もが知る事実ですが、「なぜ、アナログなのか?」を突き詰めると、ルーティン作業に毒されている事実がよくわかります。
デジタル技術が分からないとしても調べれば、いくらでも情報はありますし、熱意をもって本気で楽に仕事をしたい、他のことに時間を使いたいと思えば、どんな町工場でもデジタルツールは探せますし、使えます。
が、なぜ町工場でこれだけデジタル化が進まないのか、それは「変えようとしていない」「疑いを持たない」からです。
今まで通りのやり方に疑いを持たず、変えようともしないから、調べようとしない、どうせ自分は無理と変な思い込みをするせいで日本の町工場はずっとアナログであり、これからもアナログのままなのです。
1番極め付けに悪いのは変化したら自分の仕事がなくなるから、自分の仕事を守るために変化せずに抱え込む最悪な考えを持つ人たちです。
変化が嫌いで、自分が慣れた方法で安心して仕事をするのが人間の本性であり、町工場で未だに非効率な仕事の方法が消えないのは自分の仕事の方法を疑うこともせずに何も考えず、同じことを繰り返す考え方にあります。
以下の記事では町工場が今すぐに卒業すべき過去から続く3つの負の遺産とその解消方法を解説していますので併せてご覧ください。
問題意識が皆無
ルーティーンに毒されている町工場では問題意識がなく、今の自分の仕事に対して「もっとよくできないか」と問題意識を持って取り組むことがないのです。
日本が戦後、焼け野原の状態から先進国になったのは常に「もっと世の中をよくできないか」の問題意識が存在し、同様に町工場も「この仕事、もっと早くできる」「こっちの方が早く正確だ」と常に問題意識を持って仕事をしていたはずです。
でも時間が過ぎて、みんなが持っていた問題意識が薄れ「給料だけもらえればいいや」「問題を起こさず帰ろう」と同じことをしていれば失敗もしないし、悩まずに済むという理由から誰も自分の仕事を改善しようとしない環境になりました。
「ルーティンで同じことをしてればいい」と言う仕事の方法を長年続けるともう、問題意識を持つ、課題を見つけるのはむしろ余計な手間がかかる、改善しようとするとめんどくさいという文化になり、町工場で変化が起きなくなります。
町工場には課題だらけで改善しなきゃいけない部分が山ほどあるのに、今の仕事の仕方に慣れて、課題を課題と思わずに見過ごして仕事をする環境こそ今の町工場の苦しい経営をせざるを得ない原因なのです。
「回るならそれでいいじゃん」で終わらせる
ルーティーンに毒され続けると、いよいよ変えようとしても「回ってるのになんで変えるんですか?」「問題起きないから今のままでいいじゃん」となってしまうのです。
町工場で実に多く見かけるのが後継者の社長が会社の課題を見つけて、変えようと動いていると、古参の幹部や部長が「なんで変えるの?」「回ってるからそれでいいじゃん」と変化を阻害して、後継者が苦しむ状況です。
残念ながらルーティーン作業に毒されている人たちは「変化」を嫌い、変化の匂いすると「それでいいじゃん」で遮り、明確な問題や課題をまるで臭い物に蓋をするかのように「それでいいじゃん」で見ないふりをします。
1社依存で苦しんでいる町工場の大半は過去に売上がそこそこ出て、利益が出た状況で「それでいいじゃん」と判断して、1社に売上が集中していることを課題と捉えずに営業をしなかったから、現在になって嫌と言うほど苦しんでいるのです。
人材不足に関しても同じで、若手が入ってこないことを問題視せずに「回ってるからいいじゃん」と考えて行動しないから、本当に人が欲しい時に全く人が集まらない。
世の中は因果応報ですが、令和の時代に経営に苦しんでいる町工場の多くは「それでいいじゃん」の繰り返しが今の苦しい状況を作り出しているのです。
ルーティーン作業に毒されると、本当に多くの課題に気づかずに見過ごしてしまい、町工場はどんどん衰退の道を辿るのです。
でも、1つだけ裏を返すと、ルーティーン作業を疑い、「それでいいじゃん」と妥協せずに課題を見つけて解決していく町工場はどんどん成長しているので、町工場がすべきはルーティーンから脱することなのです。
問題意識さえあれば町工場は変化できる!
ルーティーン作業で同じことを繰り返すのが危険だと、感じたら今すぐに問題意識を持って常に仕事をする環境を作り、おかしいと思うならすぐに改善する行動を取る必要があります。
町工場は問題意識さえ持てば、いくらでも社内で解決すべき課題はもちろん、同じことに時間を使うのでなく、本来やるべきことに気がつくはずです。
ここでは町工場が問題意識を持てば、会社に変化を起こせる点を解説します。
めんどくさい・邪魔くさいをほったらかしにするな
事務所でも現場でも作業者が少しでもめんどくさい、邪魔くさいと思う仕事はほったらかしにせず、今すぐに課題として捉え、解決すべきです。
工場で働く人はめんどくさい、邪魔くさいを放置したら、それが当たり前になってしまい、本来は課題ですぐに改善すべき仕事なのに非効率な職場環境が出来上がります。
基本的に人がめんどくさい、邪魔くさいと思う仕事は何度もやらないといけない効率化すべき仕事なのに、そのまま放置すると「仕方ないか」「これでいいか」となって課題じゃなく、当たり前のルーティーンの仕事に陥るのです。
要は少しでも「めんどくさい・邪魔くさい仕事」だと感じたら、放置せずにその瞬間に課題として捉え、改善や問題解決をしなければ、またルーティーンが生まれてしまいます。
現状に甘んじれるほど町工場には余裕はありません、いつも変えていかないといけない、変化が必要であり、その第一として「めんどくさい・邪魔くさい仕事」を駆逐すべき、もっと効率的な仕組みにすべきなのです。
以下の記事では変化をせずに停滞を続けると茹でガエル状態になり、廃業の未来を避けられない点に関して解説していますので併せてご覧ください。
問題意識は工場全体に伝播する
町工場にとって嬉しいのは今まで工場に問題意識が存在しなかったとしても、社内で問題意識を持って次から次へと改善する人間が現れると、みんなが影響を受けて、「自分もやらねば」と問題意識が勝手に広がっていくのです。
工場内で一部の人間がどんどん仕事の仕組みを変えて、苦手なITに取り組み、働き方を変えている姿は工場内で光り輝いて見え、周りの今まで通り仕事をしている人間には「あれ、いいな」「このままじゃ、俺やばいかも」と刺激を受けます。
当の問題意識を持って取り組む人間はただ、目の前の課題を1つ1つ見過ごさず、改善をしているだけなのですが、その姿は口で何度も周りに言うよりも、早く他の人間に好影響を与えます。
同じことを繰り返す人間はどうしても惰性でまるで意識のないロボットのように黙々と仕事をしており、まるで魅力がありませんが、問題意識がある人間は常に試行錯誤をしているので常に前向きで物事を考えているからこそ、目立つのです。
問題意識を持って改善をする人間が1人だったのが、どんどん伝播して2人に増えて、3人に増えて、いつの間にか変化のスピードがどんどん早くなると、もう町工場の変化は止まりません。
過去から何も変化してこなかったので工場内には課題や問題で溢れている、その課題が解決されていくことで従業員は変化を感じ、モチベーションに繋がり、まさに成功のスパイラルに入っていきます。
町工場だからどうせ今からしても無駄と思うのでなく、小さく始めた問題意識が工場全体に広がっていく、今は最悪の状態かもしれませんが、これ以上底には沈まないので、どんどん前向きに変わっていく未来が町工場に待っているのです。
問題意識を持つと、時間が生まれる
問題意識を持って仕事に取り組むと今まで無駄に時間をかけていた仕事が効率的になり、他の仕事をするための時間が生まれるため、更に大きな変化に取り組むことが可能になります。
常に自分の仕事に対して「もっとよくできないか」を考えて仕事をすると、無駄な仕事がどんどん効率化されて、今まで1時間かけていた事務作業が10分で終わり、町工場の社長が事務所に縛られている時間もなくなります。
そうなると、今まで忙しいせいで手を出せなかった営業活動や補助金の活用、人材採用に注力することができます。
多くの町工場の経営者は忙しすぎて、本来やるべきことに注力できないのが共通の課題ですが、そもそも自分の仕事を効率化すると言う問題意識を持てば、いくらでも時間は作れるのです。
現場も同じで今まで30分かかっていた生産が15分に減ると、空いた時間で別の仕事を回すことができるようになり、今までは断っていた短納期の製品も受注できるようになり、売上が伸びていく工場に変化します。
時間は全ての人間に平等に付与されますが、いつも通り同じやり方で時間を使う人と、自分の仕事を効率化して、時間を作る人では生み出す成果も全く異なるのは当然の話です。
時間がないせいで、本来やるべきことができていないと悩む町工場の経営者はそもそも自分が問題意識を持って、自分の時間を浪費している問題の仕事がどれで、問題解決するために何をすべきかを真剣に考えるべきです。
以下の記事では成功する町工場は「忙しい」を言い訳にせずに、時間作りに真剣に取り組んでいる理由を解説していますので、併せてご覧ください。
町工場が見直すべき2つの無駄なルーティーン業務
町工場には共通して存在する無駄なルーティンが存在し、この無駄なルーティーンは全ての町工場に共通する課題です。
時間は有限であり、限られた時間を無駄なルーティーン業務に使うほど、町工場に余裕はないですよね。
ここでは町工場が見直すべき2つの無駄なルーティーンを解説します。
紙への手書き作業
おそらく全ての町工場が該当するかと思いますが、紙への手書きは本当に無駄であり、何の価値も生まないのに時間泥棒をするルーティーン業務です。
- 作業日報
- 営業日報
- 材料発注書
- 納品書
- 見積書
手書きの作業は町工場に山ほど存在し、誰もが「めんどくさい」と思っているのに全く改善がされることなく、昔からだからと課題を見過ごしていますが、本当に紙への手書きが減れば、どれだけの時間と人件費が浮くことか想像してください。
もしも手書きの事務作業で毎日2時間使っていたら、20日間で40時間も無駄にしており、年間で500時間も無駄なルーティンに時間を使う羽目になります。
このデジタル技術が進んだ世の中で、町工場の紙業務はお金なんてかけずとも簡単にデジタル化ができて、簡単にルーティン業務の問題を解決ができます。
この先も一生、無駄なルーティン業務に時間を使うのと、少し調べて手書き業務を1つでも多く無くして、他のことができる時間を手にする道、あなたはどちらを選びますか。
以下の記事では町工場の面倒な手書き日報を0円でアプリでデジタル化でき、AIも搭載した音声入力で入力の手間すら省く町工場専用の日報アプリを解説していますので併せてご覧ください。
Excelでのデータのやり取り
未だにExcelを使って業務をしている町工場さんは自社が本当に深刻なアナログ町工場であると理解してください。
Excelは以下のような問題をもたらす、町工場にとって最悪のツールです。
- 誰かが作業してたら開けない
- 似たようなファイルがたくさんできる
- どこにどの情報があるか開けない
- オンラインで共同編集できない
- いちいち、メールに添付しないといけない
Excelの関数を組んで、自動化してますと自慢げに話す町工場さんもいらっしゃいますが、そもそも、Excelを使うこと自体が時代から取り残されていることを自覚してください。
世界に名だたるGoogleはExcelの問題点を全て解決して、無料で何人でも共同でリアルタイム編集ができる「スプレッドシート」を世の中に無償で提供しており、先をいく町工場さんはスプレッドシートを活用しているのです。
以下がデジタル化の先をいく町工場さんのスプレッドシートの活用方法です。
- 材料単価管理:1度仕入れた材料の単価が事務所でも工場でも誰でも簡単にアクセスできる
- 外注発注管理:外注への部材の加工手配、履歴、単価、進捗状況が事務所でも工場でも誰でも簡単にアクセスできる
- 受注管理:顧客からの受注状況を事務所だけでなく工場の全員がアクセスして今後の流れが追える
上記は全部0円で実現が可能であり、Excelのように誰かのパソコンでしか見れない、ファイルごとにデータがバラバラなどExcelで頭を抱える悩みは1つも存在しません。
毎日、欲しい情報が記載されたExcelファイルを探す、無駄なルーティーンはすぐに解決すべき課題です。
ルーティーン業務を課題と捉えて、すぐに問題解決せよ
この記事では町工場は課題に気づかず同じことするのが大問題であり、ルーティーンを疑うべきである点を解説してきました。
町工場は課題に気づかず、同じことを繰り返している状況がいかに大問題であるかを今一度理解してください。
人不足で、猫の手も借りたいほどなのに無駄なルーティン業務に毎日時間を使うのはあり得ません。
ただでさえ苦しい経営を強いられている町工場は問題意識を持って、次々と社内の課題を解決し、無駄にしていた時間を取り戻して、新たな挑戦に行動を移せる時間を作ることが必要なのです。
「それでいいじゃん」などと甘えた言葉は町工場には不要です。
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