工場を経営するアトツギ世代は自社で苦手な仕事に苦労して取り組むことは決してせず、外部のプロに丸投げすることで従業員そして経営者自身の負担をゼロにして大きな成果を出すスタイルが主流です。
町工場はどうしても新しいこと、今までとは異なる変化を社内だけで行うと、経営者が全て1人で抱え込んで既存業務の合間に行う必要があるため、どうしても変化する馬力が足りず、「やらないといけない」で終わってしまうケースが多いです。
町工場の経営者は「やらないといけない」「これをやりたい」「今すぐに動かないと」の危機感は共通して持っていますが、いずれも目の前の仕事をこなすのが精一杯で行動できずに時間だけが過ぎてしまうのが経営者の悩みでした。
しかしアトツギ世代は「やらないといけない」けど、自社でできる人材がいない、ノウハウがないという苦手な仕事を決して抱え込むことなく外部のプロの力を借りることで、苦手な仕事を外部に丸投げしているのです。
この記事でアトツギ世代が進める苦手な仕事は外部のプロに丸投げして、最速で成果を生み出す工場経営に関して解説します。
工場経営で経営者が抱え込みはNG
工場経営において経営者が全ての仕事を抱え込んでしまうのは最悪の形です。
どうしても人手不足で経営者が営業も現場も経営も全て1人で回している町工場を多く見受けますが、この抱え込みをする町工場は共通して、経営者が新しいことや変化するための身動きが取れなくなっています。
日々の仕事をこなすことで精一杯で、何も新しいことに挑戦できないのは変化が必要な町工場にとって死活問題です。
ここでは工場経営において経営者の抱え込みがNGである理由を解説します。
変化せずに待ち工場でいたら廃業しかない
経営者が既存業務に時間を取られて、本来やるべき会社を変化させる行動や新しい挑戦をせずに、メーカーが仕事をくれるのを待つ、何かが変わるだろうと待ち続けるだけの「待ち工場」でいたら、もう未来はありません。
日本の町工場は仕事の仕方、働き方、仕事の取り方の全ての面で昭和の時代から変わっておらず、世の中は大きく変化しているのにずっと変わることをせずに置いてけぼりのままになっています。
今までは変わらなくても、やっていけたかもしれませんが、日本経済も落ちるところまで落ち、高齢化と人口減少でメーカーも受注数がどんどん減り、自社工場も回せなくなったので、外注に出している仕事を内製化する動きがで始めています。
内製化が起こると、サプライヤーに出している仕事がどんどん少なくなっていき、売上が減り、国内の需要が減少する道しかないので、今後、儲かるような新しい仕事はなく、値段の叩き合いで利益が毛ほどもない仕事しか残ってません。
つまり、現状のまま仕事をしていると全ての町工場は衰退の道しか残っていない、そして運が悪いと廃業の道が待っているのです。
どうですか?ただ待ち続けるだけで時間を過ごすと、本当に廃業の未来しか見えませんよね?だからこそ町工場は変わらないといけないのです。
動き出している町工場はどんどん変化して、新しい価値をメーカーに提供することで幅広い顧客を獲得することに成功していますが、変化しない町工場はずっと薄利で厳しい経営環境のまま時間が過ぎているのが事実なのです。
以下の記事では町工場に存在する過去から長く続いている3つの負の遺産とその負の遺産を卒業しなければ未来がない理由に関して解説していますので合わせてご覧ください。
経営者が現場に入り続けるのは会社の停滞
多くの工場で経営者が朝から晩まで入って、生産を回す会社が多く存在しますが、これはその場しのぎの対応でしかなく、会社の経営は全て停滞することを意味しています。
経営者が工場に入り続けると、その入っている間は新しい挑戦や変化を生み出す仕事が全て止まるので会社がずっと停滞し、同時に現場の従業員も社長に任せればと甘えてしまい、いつまで経っても経営者が外に出れなくなります。
本来、工場の経営者というのは現場は従業員に任せて、自分は従業員ではできない経営者がやるべき新しい仕事に時間を割くべきであり、この新しいことを絶えず、種まきするのは本来の経営者の仕事です。
しかし、現場に入るということはこの外向きな新しい仕事を全て横に置いて、目の前に納期が迫った製品を加工すると、顧客への納期は守れるかもしれませんが、本来の会社経営がどんどん守れなくなるのです。
また、人材育成の面でも、経営者が現場にさえいれば、「トラブルが起きても社長がやってくれる」「社長に任せておけばいい」と甘えが従業員に出てしまい、自分で考えて、モノづくりに向き合う環境もなくなり、技術成長に繋がらないのです。
経営者が現場に入ると、町工場にとって経営の面でも人材育成の面でも全てマイナスに働いてしまうのです。
本来、町工場の経営者がすべきなのは「仕組み」を作って自分がいなくても会社が回る仕組みを作るべきであり、仕組みなしでは身動き1つ取れない点を解説していますので併せてご覧ください。
経営者が体を壊す
工場の経営者も人間です、いつまでも経営者が仕事を抱え込みを続けると体を壊して、工場に来れなくなるような事態に陥ると大事な既存顧客まで失う事態になります。
1日は8時間しかない中で、町工場の経営者は1人で既存顧客の対応、現場で作業、生産管理、従業員の管理、経営まで1人を全てをこなすのは現実的に不可能です。
でも町工場の経営者は従業員に頼ることができないので、1人で朝から日付が変わるギリギリの晩まで全てこなしているかと思いますが、経営者も普通の人間であり、無理をすれば、当然体を壊します。
体を壊しても、経営者がいなくても、会社が回る仕組みがあれば、何の問題もないのですが、大半の町工場は経営者が全てを掌握し、1人で回しているので、以下のような状況に陥ります。
- 社長しか見積ができないので見積依頼が全て対応できず
- 社長しか納期がわからないので納期回答も全て止まる
- 社長しかわからないので、既存顧客の対応が全て止まる
1日2日休む程度であれば、まだマシかもしれませんが、それでも既存顧客は回答が来ない、納期が遅れるなどで迷惑をかけてしまい、信頼を損ない、「あの会社、大丈夫か」「別の方がいいかもな」と離れる理由を作ってしまうのです。
でも、もしも入院しなければならないなどの大きな体調不良を起こした場合、社長がいなくても回る仕組みがない工場はどうなると思いますか。もう会社として成り立たないですよね。
アトツギ世代が行う新たな工場経営
アトツギ世代は自社で全てをこなすのは無理と理解し、苦手な仕事は社内でなく外部の得意な人に任せることが最良と判断し、丸投げをする新しい工場経営の形を導入しています。
社内で全てできるのが理想かもしれませんが、大手メーカーも自社で生産するのが非効率な製品や自社で生産できない製品はサプライヤーに外注に丸投げしていますよね。
町工場もメーカーと同じで丸投げでいいのです。自社で全てをやる必要は1つもありません。
ここではアトツギ世代が行う新たな工場経営に関して解説します。
町工場は全部を自社でやるのは無理と考える
町工場はただでさえ、人が少ない、そもそも営業やデジタル化や補助金なんて経験したことのある人材がいない中で自社で全てをやろうとするのは不可能なのです。
本当に不思議なのですが、大半の町工場は何でもかんでも自社の力だけで解決しようとしますが、結局できる人がいない、できる時間がないせいで、本来やるべきことを放置してしまうのです。
どこにも「町工場は自社で全ての仕事を行わなければならない」なんてルールは書いてませんし、誰もそんなこと言ってませんが、なぜか町工場は自社で行うことに固執するのです。
本来は成果を出すことが重要なのに、社内でやることに固執して成果も出ずに時間ばかりかける無駄が出ていることに気づいていないのです。
しかし、アトツギ世代は町工場が全てを社内の人材だけでやるのは無理と潔く認めて、いかに苦手なことやできないことを効率的に素早く成果を出すかを考えているのです。
その結果、アトツギ世代は以下のような結果を自社で行わずに最速で実現し、大きな成果を出すのです。
- 新規開拓を外部に任せて、異業界を次々と開拓する
- 社内のデジタル化も現場を知るプロに丸投げで任せる
- 補助金もプロに申請依頼し、最新設備を補助金でうまく導入する
おそらく、自社で上記を全てやろうとすると1つも手をつけることなく、時間だけが過ぎるはずですが、アトツギ世代は社内での抱え込みでなく、プロに任せ、活用することで成果を生み出しています。
以下の記事では町工場の課題は経営者が全てを背負い身動きが取れない環境である理由を解説していますので併せてご覧ください。
苦手な仕事を無理に社内でやらない
アトツギ世代は無理に苦手なことに取り組む時間と労力を何よりも無駄と考えているのです。
サッカーが得意なのにバスケをやって結果が残せますか?厚物を加工する工場で薄物をやっていいものができますか?要は苦手な人に無理にやらせても求める結果は出ないということです。
結果が出ないだけではありません、人は自分が得意でない苦手なことをやると、当然モチベーションが下がりますし、ただでさえ既存業務が忙しいのに、やったこともない苦手な仕事をやるのは負担が大き過ぎます。
ただでさえ、人が少ない町工場において苦手なことをやらせて、モチベーションが下がってしまい、工場を辞めるなんて結末になったら本末転倒ですよね。
工場にとって「営業」や「デジタル化」「補助金活用」はやらなくてはならないことですが、別に社内に得意な人を作ることは目的ではないですよね。
必要なのは結果や成果だけであり、社内に得意な人材を作ることは目的ではないのです。
だったら社内でわざわざやる必要はなく、むしろ得意な外部の人間にやらせて最速で欲しかった成果を手に入れた方が効率的であり、コスパがいいですよね。
アトツギ世代は「苦手な仕事」と判断したら、すぐに社内でなく外部のより早く、より効率的に成果を出せるパートナーに任せる道を取るのです。
外部の得意な人に丸投げをする
アトツギ世代で工場経営に成功している町工場は苦手な仕事を全て外部に丸投げする経営方式を採用しています。
成功しているアトツギ世代は共通して自社の工場が苦手だと感じる仕事だが、やらなくてならない仕事は外部のプロに全て丸投げすることで最速で成果を出し、工場をいち早く変化させているのです。
町工場は昭和から世の中に置いてけぼりを食らった状態であり、経営者はいち早く、古い工場から脱却し、新しい変化を工場内にもたらす必要がありますが、どうしても社内でやろうとすると変化のスピードが遅く成果が出るにも時間がかかります。
であれば、外部の専門のプロに自社が実行したいが社内でできないことを丸投げで依頼するのが1番早いのです。
大事なのは「丸投げ」であることです。
中途半端に町工場の社内の人材が関わると、既存の仕事があるために外部のプロの足を引っ張ることになるので、全てを丸投げすることが大切です。
丸投げすることで町工場の経営者も自社がすべきことを自分の時間を使わずに遂行することが出来るため、外部のプロに任せて、自分は他にすべきことに時間と労力を割くことが出来るのです。
以下の記事では町工場の新規開拓においてアポ営業代行は無意味であり、必要なのは丸投げの営業代行である点を解説していますので併せてご覧ください。
まとめ:苦手なことは外部に丸投げこそ工場経営の新しい形
この記事ではアトツギ世代の工場経営は丸投げが主流であり、苦手な仕事は外部のプロに任せるべきである理由を解説してきました。
町工場は既に世の中から置き去りにされており周回遅れの状態であり、全ての町工場がやるべきことは「変化」することです。
が、多くの町工場は「出来る人材がいない」「既存業務が忙しくて」とできない理由ばかりで変化のスピードが遅く、どんどん悪い方向に向かっていることに気付かぬまま時間を過ごしています。
アトツギ世代の工場経営者は自社でできないことは外部に任せて、いち早く変化することで成果を生み出し、確固たる経営基盤を生み出し始めています。
「変化したい」と思うなら自社で時間をかけて苦手なことに取り組むのでなく、外部のプロの力を活用して最短で変化できる方法を取るべきです。
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